横綱・日馬富士暴行問題報道で考える「言葉の魔力」

連日報道される、横綱・日馬富士による暴行問題。
横綱審議委員会からの引退勧告、または相撲協会からの処分を待たずして、日馬富士が引退届を提出しました。
一連の報道を見ながら、いろいろ感じたことを書き留めたいと思います。

構図としては相撲協会と貴乃花親方との関係。
横綱の暴行事件という大きな問題を、それほど大事件と思わず内々で処理したかった相撲協会と、そんな協会の態度に納得できずに警察に届けた貴乃花親方。

警察に届け時点で、被害者側も加害者側も公正な捜査の行方を見守り、司法の判断に任せるというのが本来のあり方だと思います。
しかし、相撲協会及び横審、マスコミによる印象操作によって、小さな傷が大きな傷へと変化していきました。
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もし、日馬富士が暴行の事実を隠さず、親方及び理事長に報告し、協会側もそれを重く受け止めて、日馬富士と共に被害者である貴ノ岩及び貴乃花親方に誠意を持って謝罪していたら、貴乃花親方もこんなに意固地にはならなかったでしょう。
日馬富士が真摯に反省する態度を見せ、また協会側が貴ノ岩のケガを考慮して番付が落ちないような配慮が出来れば、もしかしたら貴乃花親方も示談に応じて、日馬富士が残れるように尽力してくれたかも知れません。

以前に書いた貴乃花親方の命式から考えるに、私利私欲で理事長になりたいがために事を公にしたとは考えにくいからです。
横綱・日馬富士から暴行を受けた貴ノ岩の被害届を取り下げない貴乃花親方の四柱推命は！？
横綱・日馬富士の暴行事件に揺れる相撲協会の八角理事長と貴乃花親方の四柱推命を比較

しかし、相撲協会及び横審、マスコミは、貴乃花親方の行動をバッシングすることで、問題の論点をすり替えようとしました。
問題の論点は、大相撲に「暴力」と「八百長」が存在するのかしないのかということ。

番付が上の者が絶対的に強く、下の者が暴力を受け、八百長を強制されているかも知れないという疑惑。
それが「モンゴル互助会」にかけられている疑惑です。

白鵬が「膿を出し切る」と言った真意はどこにあるのでしょうか。
「膿」とは、暴行・八百長を肯定する勢力なのか、逆に暴行・八百長を否定する勢力なのか…。

今回の事件に関連して、多くの言葉が飛び交いました。
理事の務めを果たさなかった貴乃花親方を糾弾する、相撲協会及び横審、マスコミ、また、それに同調する、組織の和を乱して単独行動をとる貴乃花親方を嫌いな世間の人たちによる「貴乃花親方はおかしい」という言葉。
その逆に、隠蔽体質の組織を変えようとする貴乃花親方を擁護する人たち。

相撲協会及び横審の意向を忖度するマスコミは、「貴乃花親方はひどい」「日馬富士がかわいそう」という論調を展開。
これは、この国で今まで繰り返されてきたことでした。

いじめがあったことを隠そうとする学校。
不正があったことを隠そうとする企業。
不倫があったことを隠そうとする芸能界や政界。

聞きたくない言葉を聞かされる私たちの心は、平安どころか不安で満たされています。
印象操作された言葉に感情を乱される私たち、これでは「うつ」の人が増えるばかりですよね。

私たちは、もっと良い言葉を聞きたいし、感動する話、元気になる話を聞きたいのです。
インターネットに氾濫する言葉に心を乱されないように気をつけたいものですね。
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